では2枚目にいってC面。

1曲目はイントロからかっこいいバースデー。ジョンとポールの共作。テーマといい、曲といい単純明解なロック。こういうのが無いとね。
次は逆に重いテーマのヤー・ブルース。いきなり"俺は孤独だ、だから死にたい”。でも実はジョンがブルースの暗さをデフォルメして、当時流行りのブルースロックをパロってる。この曲は狭い部屋で4人そろって録音したそうです。最後のAメロに戻ったところは切り貼りっぽい。かすかにボーカルが聴こえる。
3曲目はポールの弾き語り、マザー・ネイチャーズ・サン。この曲があって前のヤー・ブルースと次のモンキーのようなハードな曲がいい具合に生きる気がする。この辺が絶妙な構成。
そしてビートルズ史上最も長いタイトルのエヴリバディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー。これはかっこいい曲です。"みんな何かしら隠し事してやがる、俺と俺のモンキー以外はな。"モンキーはヨーコです。当時ジョンとヨーコは全裸のジャケットの前衛アルバム(トゥー・バージンズ)を発表して話題になってました。確かに全部さらけ出してます。タイトル以外の歌詞はマハリシの言葉だそうです。
次はそのマハリシへの攻撃皮肉ソング。セクシー・セディー。そそのかされて騙されたっていう歌。確か記者会見でジョンとポールがマハリシも俺達と同じ人間だったことがわかったとかいってました。
フェードアウト後突如ギャギャギャギャ!と始まる元祖ヘビーメタルヘルター・スケルター。当時もっともうるさい曲だったのではないか。マンソンが悪魔のお告げと勘違いしちゃうくらい。しかしポールは幅広いというか多重人格。途中フェードアウトしてまたフェードインして、リンゴが"マメができちゃったよ、コノヤロー!”みたいに終わるですが、実際25分くらいやったそうです。なんちゅうテンション!ジョンのフリーキーなサックスもすごい。そういえば68年ってフリージャズとか流行ってたんじゃないかな。
最後はジョージの微音系バラードワルツ、ロング・ロング・ロング。最高のけたたましさから最高の静けさへ。終わりに聴こえるカタカタ音はスピーカーに乗っけた灰皿(ワインボトル説も)が振動してる音です。まるで宇波拓さんじゃん。
長くなったのでD面はこの次にします。