もんがいさんの原点

"謎”なものに惹かれたのは、きっと子供のころに見た特撮の影響があります。ウルトラマンに出てくる怪獣図鑑をよく見ていて、特に恐竜型の怪獣ではない、手足や頭などない、もはや生物の概念を超えたわけわからない姿をした生命体達にものすごく魅了されました。こういった"もの"に対峙した時の、どう接してよいのか、どう解釈してよいのか、途方にくれるような感覚に惹かれるようになりました。

その後、人間が理解できる限界を超えたものというのは具体的にどんなものがあるのか、という疑問がわき、数学、量子論、神秘学、宇宙論存在論、科学哲学などへ傾倒していきます。そこから無限、パラドックスゲーデル不完全性定理ハイゼンベルク不確定性原理コペンハーゲン解釈、並行世界について、また古代遺跡、オーパーツなどの説明がつかない存在についての考察をするようになりました。
その中で自分の探求と活動のコンセプトに最も親近感がわいたのが、小説家スタニスワフ・レムの考え方でした。

以下引用
『"未知のもの"をそのもの自体として示すことの方が私にとって重要であった。その"未知のもの"を一定の物質的現象として、物質の未知の形態以上のものとして、人間のある種の観点から見れば、生物学的なもの、あるいは、心理学的なものを想起させるほどの組織と形態をもちながらも、人間の予想や仮定や期待を完全に超えるものとして描きたかったのである。その”未知のもの”との出会いは、人間に対して、一連の認識的、哲学的、心理的、倫理的性格の問題を提起するに違いない』

”謎”は”謎”のままでなければ”謎”ではなく、解明できないからこそ、様々なことを想起させるのです。
存在とは何なのか、認識とは何なのか、をこれからも"謎"をテーマに続けていこうと思います。