2010年05月22日 注目すべき人々第3弾【鈴木 學・解体講座】

入場:6:30
開演:7:00
¥1500+1drink

出演:鈴木 學 角田俊也

内容・今井和雄トリオ、RPGなどで活躍する電子工作音楽家、鈴木學をオーバーホール!
氏の自作電子楽器のデモンストレーション、およびコンセプトや音楽観などを独自の視点で解体・構築するまったりトーク企画!電子工作が一体どういう仕組みで動くのか、というようなことを平たく解説していただいたり、音楽趣向などについてもお聞きしようと思います。ソロ演奏もあり。監督のブロックサインを解読しよう!


技術者は凄い。しっかりした基礎学習があるからだろう、論理の破綻した比喩を使ってもこちらの意図をしっかり受け止めてくれる。鈴木氏もその筋の方だ。それだけでなく、彼は紛れもない演奏家であり表現者だ。不安定な信号変換を介した電子音声合成器自体が作品でもある。訳の分からない比喩も楽々変換可能だ。私たちは電子楽器の中身がどんなふうになっているのかを知らない。ギターやサックスならいじったことがなくても演奏の評価ができるような気がするが、シンセサイザーのようなものの場合、鍵盤楽器として以外のテクニック、たとえば、信号合成の技のようなものへの、誰もが理解しうる評価は難しい。つまりこれは、電子楽器が私たちにとって仕組みの分からないブラックボックスだからということに起因するだろう。しかし技術者にとってはそうではない。明解な世界がそこにある。組み上がった回路には論理性があるのだ。そこに現実のどんなものが反映されるだろうか。ブラックボックスの中にどんな景色が見えるのか。個人的に大変興味のあるところだ。(角田俊也)